Replication of Rembrandt with knives (ナイフでレンブラントの模写)

タイトルを英語にしておくと、海外の方も読んでくれることについ先日気づきまして、英語と日本語を併記する形式にしてみました。ちょっと長ったらしくなりますがお許しください。

準備として、裏キャンにジェッソ (gesso) を塗り、ローアンバー (raw umber) でキャンバスの目を潰しておきます。

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チョーク (chalk) で下描きします。今回はデッサンの狂いを極力なくすため、木炭デッサンの逆みたいな感じでデッサンしていきます。多分 reductive drawing の一種になると思います。
目の位置が低いですね…。修正して塗りに入ります。

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明部から描いていきます。

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教室でここまで描きました。全てナイフ (palette knives) で描いていて、筆は一切使っていません。
実は今日の授業は水彩だったのですが、普通に写実的に描くというのではなくて、にじませたりぼかしたりして下地(?)を作って、あとから耐水性のペンで絵を描くという内容で、それだったら模写をやろうと思って油彩道具を持って行って描きました。先生が興味を持って、「全部ナイフで描いてるの? 器用だねえ」とか「この描き方は誰かに教わったの?」とか聞いてきました。授業料返してほしいです、ていうかください(笑)。


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最近、MICRO5という、システム手帳では最も小さなサイズの手帳を買いました。2枚目の写真の500円硬貨と比較するとその小ささが分かって頂けると思います。電車に乗った時に、ふと「この小ささなら恥ずかしくて挫折した電車クロッキーができるのでは?」と思い、再開しました。寝ているかスマホに夢中になっている人を狙い撃ちします。この小ささは素晴らしい。殆ど怪しまれません。いい相棒になりそうです。

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大エルミタージュ美術館展ほか

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

昨年を振り返ってみますと、突然「七冠(当時六冠)を描こう!」と訳の分からないことを思い立ち、七冠になる前提で同人誌を作り始め、七冠復帰でお祭り騒ぎして、…とかやってるうちに七冠が国民栄誉賞というニュースが飛び込んできて、「うわあああー公人だけどギリギリ一般人にとっては有名人とは言えないぐらいのボーダーラインだったのに、これからどうすんのよ!」ってなってなんだか呆然としながらYouTubeで大納会の映像を見るというジェットコースターみたいな一年でした。うちの師匠は内閣総理大臣賞だし。

七冠が有名人になったのは嬉しいけど、モデルとしては有名人というのは非常に難しいのです。ともすれば俗っぽい似顔絵になってしまいます。でも、何かに向かって必死で戦っている人は美しいと思います。日本棋院とご本人の許可が頂ける限り描かせて頂きたいなと思います。


年末に大エルミタージュ美術館展に行きました。風邪気味だったけど、一点だけ撮影できると聞いたためです。

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撮影ができたのは、ウィギリウス・エリクセン「戴冠式のローブを着たエカテリーナ2世の肖像」。制作は1760年代だそうで、まあこの時代の丁寧に描かれた肖像画だなーという感じ。盛り上げもなく非常に平滑な、古典的な描き方でした。レンブラントのほうが撮りたかったですが、さすがに許可が降りないのでしょうね。


七冠の絵は、私には珍しく暗い色調で、左からの強い光で強烈なコントラストのある絵になっています。
元の写真はそこまで一方向から強い光が当たっているわけではないので、ちょっとここらでレンブラント先生にお伺いをしてみようと思い…

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ごめんなさいごめんなさい出直しますwww
とりあえず1月最初の授業の内容、電話で聞いたんだけどよく分からなかったのでこれを持って行って模写します。これをきっちり仕上げてると100号のほうがヤバくなりそうなので適宜2つを往復しながらになると思います。


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パレットは微妙に改変を繰り返しています。黒としてマルスブラックを使ってきたのですが、黒を使いすぎると、特にアルラ・プリマの場合どうにも濁ってしまって汚くなるのが気になって、ウルトラマリンブルーとローアンバーを混ぜて作ったかなり黒に近い色を黒として使ってみようかなと思いはじめました。赤はバーントシェンナ、黄色はローシェンナという渋いラインナップです。花などを描く場合はベネチアンレッドやイエローオーカーなどを使うと思いますが、人物ならこういう渋い色のほうが、例えば肌の色はバーントシェンナ+白で作れてしまうのでむしろ楽だったりします。こんなに渋い色で描いたら画面全体が土色みたいになるんじゃないの? と思われるかもしれませんが、以下の作例に見るとおり全体の彩度が低ければそれほど茶色くも見えないことが分かります。人間の目って不思議ですね。

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Art Funding

ドタバタしていてすっかり忘れ…後回しになっていました。

最近はクラウドファンディングがブームで、大きな資金が必要だけど、銀行から借り入れるのは厳しい場合の資金調達によく用いられています。

私は画家になりたいなと思った時に、絵で稼ぐなんて到底無理だからと投資の勉強も並行してやったのが功を奏して、幸い資金的にはそんなに困ってはいません。でも、ファンに応援して頂いている実感が欲しいなと思い、試しにAmazonのほしいものリストに絵具を入れてTwitterで支援を呼びかけてみました。絵具のチューブ1本なら送料込でもプチプラだし、支援したいと思って下さってる方も気軽に支援できますよね。それに、現金だと何に使ったか分かりませんが、絵具は絵を描くのに使うしかありませんし。

その結果…

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えーーーーーっ!!
うわーーーーーありがとうございますありがとうございます!!
びっくりしすぎてどうしていいか分かりません!

欲しい本数を言わなかったため、ものすごい旦那買いをしてくださった方まで現れて…今度から本数指定しますね。絵具は消耗品なので、継続してご支援賜れれば嬉しく存じます。

もうこうなったらいい絵を描くしかないですね!!!
頑張ります!!!


ところで、先日ふと思い立って将棋の羽生先生を描き始めて、アトリエがこんなことになってたんですよ。

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左が羽生先生、右が井山先生。

で、ある朝起きたらこのお二人が国民栄誉賞同時受賞のニュース。えええ…!?

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というわけでお祝いの葉書をお二人にお送りしました。
羽生先生の今年の一文字が最初「桃」に見えて、「えっ…桃? なんで? 桃が好きなのか? 何かの暗号?」と3分ぐらい考え込んでしまったのは内緒です。

ナイフ遣いへの道

うちの師匠が賞を頂いたそうで、本当に嬉しいです。
ついでに師匠自慢をさせて頂きますと、先生は結構厳しく指導されるんですけど、生徒への愛が感じられて、叱られてもちょっと嬉しいんですよね。いつも私たちのことを考えていて下さっていて、たくさんある画集を見せて下さっては「こういう絵を描かなきゃいかん」とか仰っています。描いているところも惜しげもなく見せてくださいます。本当にひょんなことからご縁があって師事したのですが、いい先生に巡り会えたなあといつも感謝しています。

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最近の道具です。

子供が生まれてから筆を洗うのが大変になり、ナイフが使えないものかと模索してきましたが、前作からほぼ完全にナイフに移行しました。
絵具は少し増えましたが、見事に酸化鉄(土系顔料)です。

使っている絵具が土系顔料なので、ナイフの削れ方が半端じゃないです。絵を描かない方に分かるように説明すると、レンガでゴリゴリ削ってるようなものです。
なので時々金切鋏やグラインダーで形を整えます。左下二つは、元々小さな菱形のナイフだったのですが、もはや原型を留めていません。細部描写や絵具を混ぜ合わせるのに使っています。右の大きいのは広い面積を塗るのに使っています。左上の変わった形のは、地塗りをするのに使っています。

まだまだナイフの使い方に慣れているとは言えませんが、使いこなせるようになって、力強いタッチで表現したいなと思います。

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少し前の全体図。髪の毛は後から被せるため、塗り残してあります。

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コントラストを強くしたかったので、顔の左半分を暗くし、ようやく髪を被せました。
コントラストはこのぐらい強いほうがドラマティックになりますね。このヴァルールに合わせて、他の部分も塗り直していくことにします。
家族を描いていた頃と違い、まずい絵を描いてしまうと大変失礼なので気を引き締めて制作に臨んでいます。

応援して頂けると嬉しいです。

同人誌「七冠王」

Twitter で長々と予告しておりました同人誌「七冠王」をようやく完成させました。
販売サイトはこちらになります。

https://picoket.jp/circles/kymd72/

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表紙はこんな感じで表と裏が繋がっています。
大勢で作る同人誌だと、表表紙と裏表紙を別々の人が担当することが多く、こんなデザインは無理なのですが、せっかく一人で作るのだからと、こういうデザインにしてみました。

中身の見本も何ページか掲載していますので、もし気に入ったらお買い上げくださいね! お待ち申し上げております!

最後になりましたが、写真を提供して頂きました日本棋院、写真を撮影されたカメラマンのお二人、窓口となってくださった担当氏、執筆中に応援頂きました皆様に深く御礼申し上げます。

100号へ

やる気あんのかってぐらい間が開いてしまいました。
flickr には毎日のように何かをUPしていますし、遂に Behance にアカウントを取りました。絵をUPすればTwitterやfacebookに流れるようにしてあるので、まあそちらを見て頂ければ生存確認はできるかと…(笑)。

サイトの名前を、暫定的に適当な名前にしていたのですが、以前他所のブログサイトで使用していたタイトル「ルビコンの匙」が気に入っていたので、結局それに戻した格好です。タイトルだけではなんのブログだか分からなくなってしまいましたが…。

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習作でゴーサインが出たので100号に移ります。
いつも通り裏キャンにジェッソを3層塗り、木枠に張ります。

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ローアンバーの地塗りをします。いつもはキャンバスの目を残していたのですが、ナイフで描く場合は目を潰しておいたほうがいいことが分かったので、親の仇のように目を潰しました。途中ローアンバーとバーントアンバーを間違えて変なツートンカラーみたいになっちゃってますが気にしない気にしない(気にしろよ!)。

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あとはひたすらチョークで下描きをしていきます。
今回は日本理化学のスリムチョークという、直径が7mmのものを使っています。ヤナギの木炭の中細ぐらいに相当し、細かい部分も描きやすいです。

習作では元の写真に合わせて2点透視にしましたが、いざ100号に引き延ばしてみると2点透視にすると違和感が凄かったので1点透視に変更しました。大号数に拡大すると、習作では気づかなかった、少しでも変なところが拡大されることによって目立つようになるので、いまだにこんな途中変更をしてしまいます。まだまだ大号数に慣れていない証拠です…orz

最後の写真でキャンバスに文字が書き込んでありますが、教室で先生に質問するためのものです。
自分でも気になって「こういう風に変更したほうがいいかな」と思った点はすべてOKが出たのでこのまま着彩に入れることになりました。

あとは同人誌をさっさと片付けなければ…(汗)。

F30習作

前回から随分時間が経ってしまいましたが、ちゃんと制作は進んでいます。
ただ、途中で同人誌(井山裕太オンリー本)を作ろうと思い立ってしまい(笑)、そちらにかなり時間を割かれていますが、囲碁ファンなら「今年しかない!」という私の気持ち、分かって頂けますよね???

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家で描いたエスキースを先生にお見せしたところ、「真正面すぎて奥行感が分かりにくい、今いくつかエスキースを描いてみて」と言われました。それで描いたのがこの3案。

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結局、3つ目の案が採用ということになりました。

これを元にF30のキャンバスに習作を描きます。私はエスキースからいきなり100号を描くことはまだ怖くてできません(笑)。なぜF30かというと、小号数の中ではF30が一番F100と縦横比が近いからです。

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艶引けしたところと、塗りたてのところが混在して見づらいですね、すみません。
眼鏡とホクロ(重要!)は最後に描くのでまだ描き込んでいません。

元の写真がNHK杯の決勝なので、緑色の机(?)を入れようとすると、思い切って右に寄せた三角構図になりました。先生からも「面白い構図でいいんじゃないか」ということでOKを頂きました。ただ、手が両手とも同じような形なので、左手の形を変え、盤面が真っ平で全く見えないのが不自然なのでもう少しパースを付けるように指摘されました。

この習作を元にF100の本制作に取り掛かります。習作は、人に見せるものではないので、100号を描き進めるうちに「ここはこうしたほうがいいかな…」等と悩んだらまずこれで実験します。いきなり100号で実験して失敗すると目も当てられない状況になってしまいますので…。

先生がいつも「有名人なのがちょっとなあ…」と仰るのですが、あの、あなた最初写真見て「羽生さん」って仰いましたよね!? (相当根に持ってる)